あいち医療通訳システム トップページ医療機関等外国人対応マニュアル トップページT診療対応マニュアル 1総論>17.在留資格の種類、日本国籍で言葉や文化の異なる人

 総  論

17.在留資格の種類、日本国籍で言葉や文化の異なる人 

  

(1)在留資格は大きく3つに分類して考えるとわかりやすい 

 

 在留資格とは、外国人が60日を超えて日本に滞在するために必要な「出入国管理及び難民認定法」(以下「入管法」という。)に定められた資格です。27種類あり、日本で生活するには、そのどれかを取得する必要があるというわけです。在留資格を日常会話で「ビザ」と呼ぶことがありますが、正確には「ビザ」は「査証」のことを指し、入国に当たっての事前審査を経た許可証のようなものです。在留資格はビザとは異なり、日本滞在に必要な「資格」です。

 在留資格は、次のとおり、就労に着目して大きく3つに分類できます。

 

 a. 特定範囲の中で就労が認められている(仕事に就いてもよい)在留資格

 単純労働以外の職業に就くために滞在している場合に職業を指定して付与されるものです。職業を変えると不法滞在になってしまいます。

 主な在留資格:「教授」(大学の教授等)、「医療」(医師、看護師等)、「教育」(小中高の語学教師)、「人文知識・国際業務」(企業の語学教師、デザイナー、通訳など)など

 

 b. 就労が認められていない在留資格

 働いてはいけない在留資格です。ただ、「留学」などは、資格外就労許可を受ければ一定時間内(アルバイトやパート)で働くことは可能です。

 在留資格の例:「短期滞在」(旅行者やビジネスでの一時滞在者など)、「留学」(留学生)、「家族滞在」(就労外国人等が扶養する配偶者・子)など

 

 c. 就労活動に制限がない身分・地位に基づく在留資格

 その人の身分や地位に注目して付与される在留資格で、単純労働も含め、どのような職業に就くことも可能です。

 在留資格の例:「永住者」(法務大臣から永住許可を受けた者)、「日本人の配偶者等」(国際結婚の人、その両者の実子や特別養子)、「定住者」(インドシナ難民、難民、日系3世など)


(2)日本国籍で言葉や文化の異なる人 

日本国籍を持つ人は日本人ですが、帰化した元外国人と中国帰国者の場合は、第一言語が日本語ではなく、持っている文化(価値観、習慣、行動様式など)も異なる場合があります。
 前者の帰化については、5年以上日本に滞在し、生活できる程度の収入基盤があって、日本語がある程度話せて、罰則歴がなければ申請可能です。日本語が話せると言っても、日常会話程度の人も多いようですから、医療の言葉は難しいと考えておいたほうが無難です。ただ、在日韓国・朝鮮人の帰化の場合は、一世以外は日本で生まれ育っていますから、言葉と文化の壁はありません。
 後者の中国帰国者とは、太平洋戦争終戦時に旧満州に住んでいた日本人が避難する中で、死別・生き別れによって中国人に引き取られたり、中国人の妻となったりして中国に残留した子どもや女性のうち、日本に永住帰国した人たちのことをいいます。母語が中国語で、日本語の習得にはたいへん苦労しています。日本で独立して生計を立てるのが困難なために国による様々な支援の取組が講じられています。